ボクシングのWBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)は16日、都内のジムで4回のスパーリングを行い、3月2日に両国国技館で待つ12度目の防衛戦に向けて調整した。

 挑戦者の同級6位カルロス・カールソン(メキシコ)は、左右のフックを武器にゴリゴリ前進してくるファイターで、この日は仮想的に呼んでいるフィリピン人ボクサー相手に、フットワークを生かしながら強烈な左ストレートを打ち込む場面が目立った。「今日は自分の感覚としては良かった」と試合2週間前にして、手応えあり。先週末から始めた減量も、リミットまであと3・5キロほどと順調に落としてきており、「体に染みついているので、経験で分かってきてますね」とベテランらしい安定感を口にしていた。