大仁田厚(59)が、プロレスリングAチームの神奈川・鶴見青果市場大会で、お笑いコンビ・東京ダイナマイトのハチミツ二郎(42)を有刺鉄線電流爆破バットで殴りつけ、電流爆破で火だるまにした揚げ句、13分49秒、体固めで仕留め“爆勝”した。

 この日は大仁田、雷神矢口、保坂秀樹の邪道軍と、ハチミツ二郎、橋本友彦、NOSAWA論外のハチミツ二郎軍軍が対戦し大仁田、ハチミツ二郎両キャプテンがフォールされるまで試合が続く、イリミネーションデスマッチとして行われた。

 試合は大仁田が11分6秒、橋本をスタナーからの片エビ固めで葬り、ハチミツ二郎との一騎打ちに持ち込むと、パイプ椅子をハチミツ二郎の頭にたたきつけ、ひるんだところに有刺鉄線電流爆破バットを浴びせた。1度は意地でフォールを返したハチミツ二郎だったが、大仁田は容赦なく2回目の有刺鉄線電流爆破バット攻撃を加え、火だるまになったハチミツ二郎をマットに沈めた。

 大仁田は、マットに大の字になって沈み、目をつぶったままのハチミツ二郎に水を掛けた。ハチミツ二郎が目を覚まして立ち上がると「ハチミツ、分かったか! 花火でもない…まがいものでもない爆弾だ! 分かったら、みんなに伝えてくれ!」と言い、マイクを投げ付けた。

 ハチミツ二郎は「Yahoo!コメントになぁ、茶番だなんだ書き込んだやつら、お前らにこれが出来るのか! 死んだかと思ったよ」と電流爆破の神髄を味わった恐怖を語った。そして「10代の頃、川崎球場で大仁田厚の電流爆破を一番後ろの席で見ていた。25年たって、やってやがってる。西口プロレスの挑戦を受けてくださって感謝します。大仁田さん、ありがとうございました」と頭を下げた。

 20年前、テレビの企画で殴ったことを恨みに思っていたハチミツ二郎からの対戦要求を受けた大仁田は、ハチミツ二郎のプロレスへの真摯(しんし)な思い、健闘、自身へのリスペクトを感じ、胸を打たれた様子だった。「芸人がプロレスが好きで、何が悪い。好きということは、すごいもんですね。好きだから何十年もプロレスを見て、電流爆破に上がってきた。その気持ちだけは組んでやって下さい」とファンに呼び掛け、ハチミツ二郎と抱き合った。【村上幸将】