ボクシング世界3階級を制した前WBA世界フライ級王者の井岡一翔(28=井岡)が31日、横浜市内で会見し、現役引退を表明した。30日に日本ボクシングコミッション(JBC)に引退届を受理された。

 この日放送されたTBS系列「KYOKUGEN」内で生中継された会見の中で語った。会見の主な内容は次のとおり。

 井岡 ボクシングを始めたきっかけでもある3階級制覇を叶えたときに引退しようと思いました。2度目の防衛戦が前チャンピオンとの防衛戦で、その試合に勝ってこそ真のチャンピオンだと思い、ボクシングを続けました。防衛していく中で自分の更なる目標を見つけたので今年4月、5度目の防衛戦の前に引退を決意しました。3階級制覇も妻の存在なしでは達成できなかったですし、防衛を続けられたのも妻の後押しがあったからです。更なる目標と言いましたが、次のステージに進むビジョンはできています。今まで応援していただいた皆さんの期待を裏切ることなく、さらに期待を持ってもらえることだと確信しています。(約6秒間の沈黙後)6年間戦ってきた大みそかという特別な日に、自分の思いと皆さんに感謝を伝えたかったので(会見を)今日にしました。今日をもって引退します。今まで応援していただき、本当にありがとうございました。

 -28歳で引退。早いという声もある

 井岡 自分のボクシングを始めたきっかけでもある3階級制覇を達成できたので、自分自身満足しています。

 -引退にあたって父でもあるジムの(井岡)一法会長とはどんな話を

 井岡 自分の気持ちを伝えて報告しました。「わかった」と返答がありました。

 -引退が結婚に影響したという面はあったか

 井岡 今までずっと一緒にいて戦ってきたので、今になって守るものができたという訳ではない。影響はないです。妻の存在自体が僕の支えでした。

 -奥様からはどんな言葉をかけられたか

 井岡 今までずっと妻には相談していましたが、「ボクシングに関しては自分のために、悔いのないように」と言ってくれました。

 -引退後のビジョンは

 井岡 今は言えないですが、先ほども言いましたが、皆さんの期待を裏切ることなく、さらに期待を持ってもらえることだと思っています。

 -最も印象に残っている試合は

 井岡 一番を決めるのは難しいですが、統一戦か3階級(制覇)を達成した試合です。

 -自身にとってボクシングとは

 井岡 人生においてのウオーミングアップです

 -ファンへメッセージを

 井岡 皆さんの応援があったからこそ、今の僕があると思っています。応援していただいた皆さんに最大の感謝を贈りたいと思います。今まで応援していただきありがとうございました。