ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(31)、IBF世界スーパーフェザー級王者尾川堅一(29)、元2階級制覇王者粟生隆寛(33)の帝拳ジム所属3選手が10日、沖縄での走り込み合宿のために羽田空港から出発した。18日までクロスカントリーコースを使った持久走、インターバル走などの長短の距離で鍛え上げる。

 昨年10月にミドル級では日本人2人目の王者となった村田は、年末の紅白歌合戦の審査員を務めるなど多忙な年末年始を送った。行事以外にもあいさつ回りなどもあり、「トレーニングに集中できる環境ではなかったので、珍しくキャンプが楽しみでした」と追い込み合宿にも気分は高揚している様子。「4月に試合と言われているのでまずはベースづくりですね。(体を)スイッチオンするキャンプかな」と述べた。

 昨年12月に36年ぶりとなる米国での王座奪取を果たした尾川は、「家で夕ご飯を食べたのは一度もない」とこれまた忙しい日々を送ってきた。ジムワークの再開は2日からで、「何もしてなかったので、いいタイミングで声をかけてもらった。1年3回は世界戦をやりたいので、そのための体をちゃんとつくらないといけない」と表情を引き締めた。15年5月から試合が遠ざかっている粟生は、「自分は頑張るしかない。ケガしてはいけないので、マイペースで頑張りたい」と話した。