「ロックスター」中邑真輔(38)が日本人初のWWEヘビー級王座獲得を逃した。WWE王者AJスタイルズ(40)に挑戦したが、必殺のスタイルズクラッシュを浴びて敗れた。

 最大の祭典でWWE王者AJスタイルズ(40)に挑戦。2016年1月4日の新日本プロレス東京ドーム大会でのIWGPインターコンチネンタル王座戦以来とシングル戦激突で、脱力ロープブレイク、ニードロップ、ライダーキックを成功させた中邑は「カモーン!」と王者を挑発。フェノメナルフォアアームを狙うAJスタイルズを捕まえ、ランドスライドでマットにたたきつけた。左ヒザ殺しの蹴りも受けてダメージを負うと、カーフクラッシャーで絞められた。関節技の攻防から中邑は三角絞めで応戦。フェノメナルフォアアームを食らったものの、フォールを逃れた。

 後頭部にキンシャサを決め、リバースパワースラムも成功。キンシャサを狙うところで、そのまま捕獲されてスタイルズクラッシュを浴びてフォール負けを喫した。試合後、AJスタイルズと抱き合い、健闘をたたえあったかと思われたが、自らWWEベルトを手渡した後に王者に股間襲撃。何度も蹴りを入れた後、場外でキンシャサを決め、大きなブーイングを受けながら退場していった。

 1964年2月にジャイアント馬場が前身WWWF王座を奪えず、79年11月にアントニオ猪木が前身WWF王座を獲得しても、団体からは未公認となっていた世界最高峰のWWEヘビー級ベルト。馬場のWWWFベルト挑戦から約54年。昨年のPPV大会で2度王座奪取を逃していた中邑は、またも日本人初の快挙を成し遂げることはできなかった。