プロボクシングWBA・IBF世界ライトフライ級王者田口良一(31=ワタナベ)が日本人初となる2団体統一防衛戦に向け、師匠からKO指令を受けた。

 20日に東京・大田区総合体育館でWBA同級7位、IBF同級6位のヘッキー・ブドラー(29=南アフリカ)との防衛戦(WBA8度目、IBF初防衛)に備え、14日に都内の所属ジムで練習を公開。渡辺均会長から「できれば6回ぐらいには倒してほしい」と2戦ぶりのKO勝ちを要望された。

 試合はTBSで午後2時から生中継される。早期KO勝利ならば、ダブル世界戦として先にリングに立つIBF世界ミニマム級王者京口紘人(24=ワタナベ)の2度目の防衛戦も放送時間内に組み込まれる可能性がある。同会長は「京口の試合も放送してほしいからね」と意図を明かした。また田口を担当する石原トレーナーからも「6回ぐらいで勝ってくれれば」と大きな期待を寄せられた。

 また歴代3位の11度防衛を誇る元WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志氏からも激励を受けた。現役時代には「KOダイナマイト」と呼ばれたジムの先輩からも「ぜひKOしてほしい」と声を掛けられた。師匠、トレーナー、加えてジムの偉大な先輩からKO指令をもらった田口は「大変ですね」と苦笑い。それでも国内で初めてとなる2本の世界ベルトを懸けた防衛戦となるため「史上初というのがうれしい。KOチャンスはあると思うので、仕留められたらいいと思う」と気持ちを高ぶらせた。