ボクシングのWBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が、出場を控える9月開幕予定のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)に向け「どんどんプレッシャーをかけてください」と、あえて“過度”な期待を歓迎した。

 26日、合宿先となる静岡・熱海市内での練習を公開し、114段ある階段ダッシュや手押し車による両腕の力を使って階段を上る練習メニューで肉体をいじめ抜いた。

 最強選手を決めるWBSSにはWBAスーパー王者ライアン・バーネット(英国)、WBO王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)、IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)の3王者の出場が決定済み。他団体王者を含め、強豪8選手が出場するトーナメントになる。それでも海外メディアからも井上が優勝候補に挙げられている。

 「それは認識していますよ」と涼しい顔で口にした井上は「どちらが勝つか分からないという試合の方が燃えますし、(優勝候補と言われる)プレッシャーで気持ちが上がる。そういう方のが力を発揮するので」と重圧をエネルギーに転換できることを強調していた。