【イングルウッド(米カリフォルニア州)6日=加藤裕一】元世界3階級王者井岡一翔(29=SANKYO)が、12月31日に海外での世界戦挑戦が有力なことが分かった。日本人初の世界4階級制覇を懸け、世界戦16度目で初めてアウェーの舞台になりそうだ。

井岡は8日(日本時間9日)に米国で軽量級の世界的イベント「SUPERFLY3」で1年5カ月ぶりの復帰戦を行う。WBA世界スーパーフライ級2位の井岡が、WBC同級シルバー王者で3位のアローヨ(プエルトリコ)に勝つことが前提になるが、関係者によるとSUPERFLYをプロモートするトム・ローファー氏らの意向を総合して「日本と時差の少ない海外で世界戦」を行う可能性が高いという。

候補地にはIBF王者アンカハス、今回WBO王者決定戦を行うニエテスとパクリテの母国フィリピンやマカオ、香港、グアム、サイパンなどが上がる。いずれも時差が少なく、井岡の試合を中継してきたTBSも「大みそか全国生中継」に踏み切りやすい。この日、復帰戦の合同会見に出席した井岡は英語を混ぜてあいさつ。会見後「もっと英語で思いを伝えたいけど、しゃべれないので」と頭を下げたが、その分はリングでイベントを熱くする。