ワールドタッグリーグ公式戦で「鈴木軍対決」が実現した。鈴木みのる、飯塚高史組に挑んだのは、ザック・セイバーJr.、タイチ組。ボスへの真っ向勝負は、序盤はセイバーJr.と鈴木による関節技のハイレベルな応酬に。リング内外で骨がきしむような攻防が続いた。

飯塚が得意のかみつき攻撃でタイチを襲ってからは一転、荒れた展開になった。解説席にいた田口隆祐まで餌食にした飯塚の暴走をうまくかわしながら、セイバーJr.とタイチが集中攻撃を浴びせて次第にペースを握る。最後は飯塚が珍しくスリーパーホールドを繰り出して窮地となったセイバーJr.が、なんとか後方に回転して奪取すると、そのままヨーロピアン・クラッチへ。14分18秒、3カウントを奪って勝負を決めた。

試合後、鈴木と拳を合わせたタイチは、「あいつがボスだ、こいつがボスだ、そいつがボスだ、誰がボスだって、俺にはもはや関係ない。誰がボスであろうと、なんであろうと、俺たちは仲間であって仲間じゃねえんだよ。強いやつが一番上だ。それだけだ!」と豪語。セイバーJr.は「スズキとの闘い、最初の5分というのはもしかしたらコロされるかもしれない、そういう闘いだった。でも、音楽を奏でているようなすばらしさもあった。今は鈴木軍として鈴木みのるがボスだけど、いつかそれもどうなるかわからないよ」と振り返った。