08年北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストで総合格闘家の石井慧(31=チーム・クロコップ)が海外初ベルト奪取に成功した。61勝29敗の戦績を誇るベテランのトニー・ロペス(44=米国)とSBCヘビー級王座を懸けて対戦。1回一本勝ちで、13年12月に日本でIGF王座を奪取して以来のベルトを腰に巻いた。

ケージ(金網)に入った石井は冷静そのものだった。間合いを詰めると相手左足をつかんでタックル。テークダウンに成功すると横四方固め、縦四方固めの形で寝技を続け、左腕を捕獲。腕ひしぎ逆十字固めをしながら、両足で首を絞めて横三角絞め(洗濯ばさみ)でギブアップを奪った。ケージ内での記念撮影時にはラウンドガールの巨乳ぶりに驚く表情をみせる余裕もあった。

石井は、翌週の12月9日には打撃のない組み技(グラップリング)イベントの英興行ポラリスに初参戦。ポラリス8大会(ウェールズ)で、ダン・ストラウス(27=英国)と無差別級スーパーファイトで対戦する。さらに12月14日開幕の柔術のNO-Gi(柔術着なし)世界選手権(米アナハイム)にもウルトラヘビー級でエントリー。総合格闘技、グラップリング、柔術と3週連続で大会出場する。