WBA王者ワシル・ロマチェンコ(30=ウクライナ)がWBOとの2団体王座統一に成功した。

WBO王者ホセ・ペドラサ(29=プエルトリコ)との対戦。11回に連打で2度ダウンを奪い、判定となったが大差の3-0で勝利した。来年にはWBC&IBF同級王者マイキー・ガルシア(30=米国)との4団体統一戦を宣言した。

ロマチャンコはペースはつかんだが、なかなか捕まえられなかった。ペドラサが頭、上体、足を揺すらせながら、小刻みなパンチを繰り出してきた。ジリジリと詰めて、何度か左ストレートを打ち込むが、反撃も受けた。

さすが2階級制覇している王者の力量にてこずったが、11回についに捕まえた。ショートでも力がこもった何十発もの連打にペドラサが左ひざをついて最初のダウンを奪った。立ち上がってきたところへ再び連打に、今度は右ひざをつかせた。相手はまた立ち上がって仕留めきれなかったが、採点も1人が119-107、2人が117-109と差がついた。

ロマチェンコは世界最速の3戦目で世界王座につき、5月にはホルヘ・リナレス(帝拳)を下して3階級制覇に成功した。右肩の手術を受け、7カ月ぶりの試合の初防衛戦だったがその影響は全くなし。「何も問題はなかった。ペドロサはいい選手でいい試合をした。尊敬する」と相手をほめた。

ロマチェンコは現代の最高傑作でハイテクといわれる。全階級通じて最強を示すパウンド・フォー・パウンドでも1位の実力を示した。「あと2つのベルトもほしい。来年にはやりたい」。次は4階級制覇し、現在2冠王者ガルシアとの統一戦で、史上5人目の4団体統一を狙う。