ボクシングWBO女子世界スーパーフライ級王者となった吉田実代(31=EBISU K’s BOX)が20日、一夜明けて都内で会見した。闘うシングルマザーは長女実衣菜ちゃん(4)を鹿児島の実家に1カ月半預けての世界初挑戦。ケーシー・モートン(35=米国)に判定勝ち。「率直にうれしい。世界王者になる約束を実現してホッとした」と笑顔を見せた。

前夜は一緒に風呂に入り、久しぶりに母子水入らずで過ごした。「すごく成長していて、言葉とか走り方も変わってお姉さんになっていた。娘も頑張っていた」と感心。朝には保育園へ送っていくと「勝ったよ、凱旋(がいせん)してました」と笑った。

20歳で単身ハワイに渡って格闘技を始め、その後ボクシングに転向し、結婚、出産、離婚も経験した。「自分の人生の中でも一つのけじめをつけられた。自分をほめてあげたいし、少しだけ自信もついた」と振り返った。

この一戦に備えて、5階級制覇王者の藤岡奈穂子(竹原&畑山)を追いかけ回してスパーリングをこなした。藤岡は7月に天海ツナミ(山木)との国内最強女王決定戦を控える。吉田は休みは2日だけで、藤岡の相手をして恩返しするという。