K-1スーパー・フェザー級注目の1戦は、大岩龍矢(27)が芦沢竜誠(24)に3-0で判定勝ちした。同級王者・武尊(27)が拳を痛めて今大会を欠場する中、重量級パンチの大岩が群雄割拠の最前線に名乗り出た。

大岩が2度目の芦沢討ちで、その名を上げた。2年前の5月、Krush58キロで対戦し、2-1で判定勝ちしていたが、今回も雪辱は許さなかった。1回立ち上がりに右ストレートでダウンを奪うと、2回には狙い澄ました右のバックブローで、再びダウンさせた。そして、3回は声を上げながら突進してくる芦沢を落ちついてかわした。それでも大岩はKOできなかったことを反省。「ダウンを取った後、攻めなきゃいけないのに冷静に戦いすぎた」と、勝利にも苦笑いだ。

中学、高校ではラグビーで愛知県代表にも選出された。大学在学中にキックボクシングを始め、16年8月にはKrush58キロタイトル戦で小沢海斗と延長までもつれこむ激闘を演じた。惜しくも判定負けしたが、ラグビーで培った突進力を印象づけた。昨年12月にはKrushスーパー・フェザー級で当時の王者・島野浩太朗に挑戦、延長の末に敗れた。しかし、3月のKrushでBigbangライト級王者林京平に1回KO勝ちして、今回のK-1出場をたぐり寄せた。

大岩が次に目指すのは皇治戦。「KO勝ちして、(リング上から)マイクで”やらせろ”と言いたかった。大阪大会、皇治選手とお願いします」と試合後の会見でアピールしていた。