世界2階級覇者のWBAスーパー世界ライトフライ級王者京口紘人(25=ワタナベ)のV2戦は“ウサギとカメ”の大阪決戦だ。

京口と同級1位久田哲也(34=ハラダ)の世界戦が10月1日、エディオンアリーナ大阪で行われることが1日、大阪市内で発表された。

大阪出身者同士の“大阪決戦”だが、2人のキャリアは対照的。京口はデビュー1年3カ月の国内最速で世界王座を奪取した。久田はデビュー46戦目で、平成以降では最も遅い世界初挑戦となる。

京口は「久田選手は、ライトフライ級に階級を上げた時から“いつかやる人”と思っていた。好戦的なファイター。何より46戦目はすごい。僕が、と思ったら気が遠くなる」。IBF世界ミニマム級王者だった17年12月にはスパーリングもした。しかし、自分はプロ13戦全勝(9KO)。「3人の娘のパパでもあるし、ゆっくりとパパしてもらえるように、僕が引導を渡します。不完全燃焼は嫌でしょうから、かんぷなきまでに、ね」と勝利宣言も飛び出した。

大阪府和泉市生まれで、東京でプロのキャリアをスタートさせた。「世界王者になって、大阪に凱旋(がいせん)するのが目標の1つでした」。16年8月のプロ3戦目以来3度目の大阪のリングに胸を躍らせる。

WBC王者拳四朗との統一戦を見据える。約2週間前には親交のある“モンスター”WBAバンタム級王者井上尚弥、弟拓真らと初めてロードワーク、練習をともにし、刺激を受けた。

「大阪出身同士なんで、応援合戦も激しくなるでしょうけど、そこも負けたくない。そうですね。大阪決戦、ぶっ壊します!」。圧倒的なKO勝利で、久田を葬るつもりだ。