ボクシング最速3階級制覇王者でWBAスーパー、WBO世界ライト級王者のワシル・ロマチェンコ(31=ウクライナ)が31日(日本時間9月1日早朝)、英ロンドンのO2アリーナで3団体統一戦に臨む。29日には同地で試合前最後の記者会見が開かれ、挑戦者となるWBC同級1位ルーク・キャンベル(31=英国)と同席。この一戦には空位のWBC王座決定戦としても開催される。会見ではロマチェンコがWBA、WBOベルト、キャンベルがWBCのベルトを持って撮影に応じ、両者は笑顔で握手を交わした。

オリンピック(五輪)金メダリスト対決となる。08年北京大会のフェザー級、12年ロンドン大会のライト級で金メダルを奪ったロマチェンコは「ボクシングスキルを英国と世界中のファンに見せることが待ち遠しい。ルークはタフで技術的で知的なボクサー。面白い試合になる」と3団体統一に向けて自信を示した。

一方のキャンベルは12年ロンドン五輪バンタム級金メダリスト。地元開催の世界挑戦となるだけに気合十分。「ベストになるためにベストを倒さなくてはならないと言ってきた。それが私がここにいる理由だ。ロマチェンコが何をしようとしているかは心配していない。自分自身に集中している」と応じた。

現在、米老舗専門誌「ザ・リング」によるパウンド・フォー・パウンド(階級超越した最強王者)ランキングで1位に君臨するロマチェンコ。「ハイテク」と呼ばれる高性能スキルを武器にロンドン五輪以来、7年ぶりとなる英国のリングに立つ。オッズでも大差でロマチェンコがリード。アウェーで3団体統一王者に就くことはできるか。