ボクシング日本ライトフライ級タイトル戦の前日計量が9日に都内で行われた。同級王者堀川謙一(39=三迫)に同級4位高橋悠斗(26=K&W)とも、リミットの48・9キロでパスした。10日に東京・後楽園ホールで、堀川はV2戦、高橋は王座初挑戦となる。

堀川には仕切り直しの一戦となった。8月に予定していたが、挑戦者の大保龍斗(横浜さくら)が計量失格で試合中止となってしまった。現役最多56戦の大ベテランには考えられない出来事も、すぐにこの一戦の話が浮上。「すぐに決めてくれてありがたかった。調整に抜かりはないです」と冷静に話した。

高橋とはスパーリング経験もある。「思い切りよく振ってくる。危険な相手」と油断もない。「今まで通り。しっかり丁寧にいきたい」とベテランらしい。

WBC2位、IBF5位につける。1日にWBA世界同級スーパー王者京口紘人(ワタナベ)がV2したが、陣営は挑戦させたいプランを持つ。堀川は「あした負けては。毎回一戦に集中。すべては終わってから」と慎重な口ぶりだった。

高橋は1位だったミニマム級で挑戦の予定だった。それが流れたが、階級を上げて初挑戦となった。今年の目標だった日本王者に向け「ベルト見て、早くあしたにならないかと。ワクワクしている」と目を輝かせた。

今回は250回以上のスパーをこなしてきた。ベテランを相手に「対策より、自分の強みをいかに出すか。挑戦者らしく戦う」。16年にオープンしたジムから初の挑戦に約150人の応援団も駆けつける。「自信あります」と、ホープがベテランに挑む。