アマ5冠の重岡優大(22=ワタナベ)がプロ2戦目で世界ランカーを破った。同級でWBC7位、IBF10位の東洋太平洋王者リト・ダンテ(29=フィリピン)と対戦。初回から左アッパー、左右ボディーで試合を優位に進めた。バッティングでダンテは2回に右頭部をカットも、ガードを固めてタフネスぶりを見せた。重岡も5回に右目上をカットし、判定に持ち込まれた。60-54が1人、59-55が2人と、大差の3-0判定で勝利した。

重岡は拓大を中退して、10月にプロデビュー戦で2回TKO勝ちしたばかり。1カ月半の間隔で、3月に小浦翼(25=E&Jカシアス)から王座奪取した強敵を迎えた。KO狙いも「2、3発で倒れない人だと思った。強かった。プロの意地を見せられた」と勝利にも反省が口をついた。観客には「見飽きるような試合で申し訳ありません」と頭を下げた。

弟銀次朗(20=同)は、7月に4戦目でWBOアジア太平洋ミニマム級王座を獲得した。大みそかに初防衛戦を迎える。「どんどん伸びていくので、成長を見てください」と、兄弟で世界制圧へ向けてプロ元年を2連勝で終えた。