1月5日の新日本プロレス東京ドーム大会で引退したレジェンド、獣神サンダー・ライガーの引退セレモニーが6日、大田区総合体育館の興行前に行われた。

新日本の創始者、アントニオ猪木氏(76)からビデオメッセージで31年のプロレス人生をねぎらわれ、10カウントゴングと入場曲「怒りの獣神」の大合唱で見送られた。

170センチと小柄ながら無類の練習熱心さと努力で、覆面に負けない華麗なプロレススタイルを作り上げ、海外でも絶大な人気を誇った。

レジェンドの軌跡を写真とともに振り返る。


引退式を終えた獣神サンダー・ライガーは歓声に応えながら引き揚げる(2020年1月6日)
引退式を終えた獣神サンダー・ライガーは歓声に応えながら引き揚げる(2020年1月6日)

89年4月24日

東京ドームで衝撃デビュー。ライガースープレックスで小林邦明を破る

1989年4月24日、新日本「闘強導夢」 小林邦昭(左)に首4の字固めを仕掛ける獣神サンダーライガー
1989年4月24日、新日本「闘強導夢」 小林邦昭(左)に首4の字固めを仕掛ける獣神サンダーライガー
1989年4月24日、新日本「闘強導夢」 トップロープから小林邦昭(下)にフライングボディープレスを見舞う獣神サンダーライガー
1989年4月24日、新日本「闘強導夢」 トップロープから小林邦昭(下)にフライングボディープレスを見舞う獣神サンダーライガー

好敵手の佐野巧真、ブラックタイガーらと激闘を繰り広げる

IWGPジュニア選手権 ブラックタイガーを下し初防衛を果たす獣神サンダーライガー(1989年7月12日)
IWGPジュニア選手権 ブラックタイガーを下し初防衛を果たす獣神サンダーライガー(1989年7月12日)
新日本東京ドーム大会 新日本との対抗戦タッグ対決で佐野直喜(後の佐野巧真=上)に吊り天井を見舞う獣神サンダーライガー(1990年2月10日撮影)
新日本東京ドーム大会 新日本との対抗戦タッグ対決で佐野直喜(後の佐野巧真=上)に吊り天井を見舞う獣神サンダーライガー(1990年2月10日撮影)
獣神サンダーライガー(1990年12月撮影)
獣神サンダーライガー(1990年12月撮影)
蝶野正洋(中央)にドロップキックを見舞う獣神サンダー・ライガー(左)とワイルド・ペガサス(撮影1993年10月15日)
蝶野正洋(中央)にドロップキックを見舞う獣神サンダー・ライガー(左)とワイルド・ペガサス(撮影1993年10月15日)

94年2月24日

橋本真也との無差別級王座戦。ツノを取り去り、上半身を露わにした姿で戦う

新日本プロレス 橋本真也対獣神サンダー・ライガー 絞め技を繰り出す獣神サンダーライガー(左)と橋本真也(1994年2月24日撮影)
新日本プロレス 橋本真也対獣神サンダー・ライガー 絞め技を繰り出す獣神サンダーライガー(左)と橋本真也(1994年2月24日撮影)

02年11月30日

パンクラスに参戦。簡素なマスクにトランクス姿で戦う

パンクラス横浜大会 鈴木みのる対獣神サンダー・ライガー 獣神サンダー・ライガー(手前)は鈴木みのるに浴びせ蹴りを決めた(2002年11月30日撮影)
パンクラス横浜大会 鈴木みのる対獣神サンダー・ライガー 獣神サンダー・ライガー(手前)は鈴木みのるに浴びせ蹴りを決めた(2002年11月30日撮影)
鈴木みのる(上)は獣神サンダー・ライガーにマウントパンチを浴びせた(パンクラス横浜大会、2002年11月30日撮影) 
鈴木みのる(上)は獣神サンダー・ライガーにマウントパンチを浴びせた(パンクラス横浜大会、2002年11月30日撮影) 

他団体とも積極的に交流。ジュニアの象徴であり続けた

ザ・グレート・サスケ(手前)にキャメルクラッチを見舞う獣神サンダー・ライガー(1994年4月16日撮影)
ザ・グレート・サスケ(手前)にキャメルクラッチを見舞う獣神サンダー・ライガー(1994年4月16日撮影)
引退試合の長州力に、獣神サンダーライガーはリキラリアットをくらう(98年1月4日撮影)
引退試合の長州力に、獣神サンダーライガーはリキラリアットをくらう(98年1月4日撮影)
蝶野正洋(上)は、獣神サンダーライガーにSTFを仕掛けた(2001年6月22日撮影)
蝶野正洋(上)は、獣神サンダーライガーにSTFを仕掛けた(2001年6月22日撮影)
マスクをはがされ血まみれになった獣神サンダーライガー(左)は竹村豪氏に怒りの掌打(2003年10月18日撮影)
マスクをはがされ血まみれになった獣神サンダーライガー(左)は竹村豪氏に怒りの掌打(2003年10月18日撮影)
電話番もする獣神サンダー・ライガー(2004年12月15日撮影)
電話番もする獣神サンダー・ライガー(2004年12月15日撮影)
始球式に臨む獣神サンダー・ライガー(2006・05・20)
始球式に臨む獣神サンダー・ライガー(2006・05・20)
新日本横浜大会 G1クライマックス コーナートップから棚橋弘至(左)にぶち当たる獣神サンダーライガー(06年8月8日)
新日本横浜大会 G1クライマックス コーナートップから棚橋弘至(左)にぶち当たる獣神サンダーライガー(06年8月8日)
新日本・大阪大会 IWGPジュニアタッグ王座決定戦 タイガーマスク、獣神サンダー・ライガー対タイチ、TAKAみちのく タイチにマスクをはぎ取られて豹変した獣神サンダー・ライガーは、タイガーマスク(左)と勝利のポーズ(2012年6月16日撮影)
新日本・大阪大会 IWGPジュニアタッグ王座決定戦 タイガーマスク、獣神サンダー・ライガー対タイチ、TAKAみちのく タイチにマスクをはぎ取られて豹変した獣神サンダー・ライガーは、タイガーマスク(左)と勝利のポーズ(2012年6月16日撮影)
獣神サンダーライガー(左)と藤波辰爾はプロレス運輸のCM撮影でポーズを決める(05年01月17日撮影)
獣神サンダーライガー(左)と藤波辰爾はプロレス運輸のCM撮影でポーズを決める(05年01月17日撮影)
佐々木健介対獣神サンダー・ライガー佐々木健介(右)に獣神サンダー・ライガーがフライングボディアタック
佐々木健介対獣神サンダー・ライガー佐々木健介(右)に獣神サンダー・ライガーがフライングボディアタック
武藤敬司(左)はサンダー・ライガーの足を攻める
武藤敬司(左)はサンダー・ライガーの足を攻める
IWGPジュニア・タッグ選手権試合で防衛した獣神サンダー・ライガー(左)とエル・サムライ
IWGPジュニア・タッグ選手権試合で防衛した獣神サンダー・ライガー(左)とエル・サムライ
引退試合を終え、東京ドームのファンに一礼する獣神サンダー・ライガー(2020年1月5日)
引退試合を終え、東京ドームのファンに一礼する獣神サンダー・ライガー(2020年1月5日)

20年1月5日

引退試合。生誕の地、東京ドームで永遠のライバル佐野直喜と組み、IWGPジュニア王者高橋ヒロム、リュウ・リー組と対戦

引退試合に臨みポーズを決める獣神サンダー・ライガー(撮影・中島郁夫)
引退試合に臨みポーズを決める獣神サンダー・ライガー(撮影・中島郁夫)
高橋ヒロム(右)に掌底を決める獣神サンダー・ライガー(撮影・中島郁夫)
高橋ヒロム(右)に掌底を決める獣神サンダー・ライガー(撮影・中島郁夫)
高橋ヒロム(右)に掌底を決める獣神サンダー・ライガー(撮影・中島郁夫)
高橋ヒロム(右)に掌底を決める獣神サンダー・ライガー(撮影・中島郁夫)
高橋(上)にロメロ・スペシャルを決める獣神サンダー・ライガー(撮影・滝沢徹郎)
高橋(上)にロメロ・スペシャルを決める獣神サンダー・ライガー(撮影・滝沢徹郎)
観客の声援に応えリングから引き揚げる獣神サンダー・ライガー(撮影・河田真司)
観客の声援に応えリングから引き揚げる獣神サンダー・ライガー(撮影・河田真司)

◆獣神サンダー・ライガー 1989年(平元)4月24日、永井豪宅生まれ。変身前の山田恵一として高校卒業後にメキシコ修業中に、山本小鉄に認められ新日本に入団。89年4月の東京ドーム大会での小林邦明戦で、アニメ「獣神ライガー」とのタイアップ企画で、獣神ライガーとして覆面デビュー。その後、獣神サンダーライガーと名前を変え、現在に至っていた。 895月、馳浩を破り、IWGPジュニアヘビー級王座初戴冠。以来、99年までの11度の戴冠は史上最多記録。国内の他団体とも積極的に交流し、94年にはジュニアのオールスター戦とも言える第1回スーパーJカップ開催を実現し、95年、00年に優勝。IWGPジュニアヘビー級王座は11回戴冠。04年にはノアのGHCジュニアヘビー級王座も獲得。13年15年7月にはWWE傘下のNXT大会に新日本所属選手として史上初めて参加。タイラー・ブリーズに勝利するなど、日本のジュニアの第一人者として、世界にその名をとどろかせ、海外ではWCW世界ライトヘビー級王座、CMLL世界ミドル級王座なども獲得した。17年に新日本のジュニアの祭典、ベスト・オブ・スーパージュニアからの卒業を発表した。170センチ、95キロ。得意技は垂直落下式ブレーンバスター、掌底、ロメロ・スペシャル。