米総合格闘技UFCは出場選手の新型コロナウイルス感染判明のドタバタも乗り越え、無観客試合での大会決行に踏み切った。9日(日本時間10日)、米フロリダ州ジャクソンビルのVystarベテランズ・メモリアル・アリーナでUFC249大会を開催している。大会中断に入った他の米スポーツに先駆け、約2カ月ぶりに興行を開いた。

8日の前日計量後には、ホナウド“ジャカレイ”ソウザ(40=ブラジル)がコロナウイルス検査で陽性反応を示したことが発表された。ソウザのセコンド2人も陽性となり、3人とも無症状ながらも隔離。大会関係者が宿泊するホテルから離脱し、別の宿泊先に移動し、UFC医療チームの治療を受けている。

UFCはフロリダ州アスレチック委員会とジャクソンビル市のレニー・カリー市長と協議。ミドル級5分3回で組まれていたソウザ-ユライア・ホール戦のみを中止とし、大会自体は決行すると判断した。

UFCのデイナ・ホワイト社長は「1200件の検査を行ったんだ。陽性反応があったとしても予想外ではない」と言えば、カリー市長も「私たちが確率した検査プロセスは機能している。フロリダ州ジャクソンビルで開催されるスポーツイベントを世界に広めることを楽しみにしています」と大会に成功に自信を示した。

UFC249大会は、ライト級1位トニー・ファーガソン(米国)-同級4位ジャスティン・ゲイジー(米国)による同級暫定王座決定戦がメインイベント。セミファイナルには2階級同時制覇王者ヘンリー・セフード(米国)が元王者ドミニク・クルーズ(米国)を挑戦者に迎えるUFCバンタム級王座防衛戦が組まれている。