ボクシングWBO世界フライ級3位中谷潤人(22=M・T)が、決意を新たにスパーリングに臨んだ。延期となっていた同級1位マグラモ(フィリピン)との王座決定戦が、8月21日に東京・後楽園ホールと6日に決まった。10日は神奈川・相模原市内のジムで、本格練習再開後2度目のスパー。「決まったのはうれしいが、結果を出さないと。見てくれる人に勇気と元気を与えたい」と意気込んだ。

パートナーは日本バンタム級王者石井渡士也(19=REBOOT.IBA)が務めた。2階級上でこの日は8キロの体重差があった。中谷は「パワーあるのでケガしないように」と話してリングイン。5回をこなしたが、力強く切れのいいストレートを打ち込んだ。終盤は足を使ってかわして、動きのよさも見せた。

8回こなした4日のスパーは流す場面もあったが、5回ながらいろいろ試しながらと中身は濃かった。何度も相手を務めている石井は「パワーがついてきた。パンチが固くなっていて、折れたかと思ったほど」と話した。3月17日に米国から帰国後の2カ月半はジムワークに終始した。それでも成長を示す2度目のスパーとなった。

試合までは2カ月あまり。今月は週1、2回のスパーで勘を取り戻していく。3度目となる走り込みキャンプも予定し、そこで再び気持ちを切り替えて、7月に入って本格スパーに突入するプランだ。「まずは12回を戦えるスタミナをつけていきたい」。世界王座奪取へ徐々にピッチを上げていく。