ボクシングのWBAスーパー・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(27=大橋)が自身のパフォーマンス理論を明かした。自らのサポート企業となる人材紹介サービス「ワークポート」の特設サイトでの「後悔しない人生を生きる方法」の3回目インタビューが15日、動画などで更新。第3章の「最大限のパフォーマンスを発揮する方法」について語っている。

試合本番で最大限の実力を出すために必須なのは「チーム井上」の存在だという。「試合で120%の力を発揮するためには、チームの存在が不可欠。自分ひとりではあれだけのパワーは決して出せません」と強調する。個人競技でありながらも陣営、セコンド陣らに深く感謝している。特にチーム井上で、チーフトレーナーとなる父真吾氏(49)の言葉も大きな支えや後押しになるとし「試合前のインタビューで(父らに)自信を持って答えてもらうためにも、まず自分自身が父をはじめ、チームメンバーに最高の状態を見せないといけないと思っています」と強い責任感と自覚をにじませた。

現時点での自己評価も数字で現した。目指す「ボクサー像」があるとしたら、100点満点中、60点と自己分析。「練習でいつもできているパフォーマンスが試合でも出せたら、文句なしの100点になりますが、特に20年のラスベガスの試合は、1年ぶりに出場したので調整も大変でしたし、普段のトレーニングの半分ぐらいの実力しか出せませんでした。引退するまでには、あと40点上げてパーフェクトを目指したいです」とも語った。

また地道な努力が、将来的に最高のパフォーマンスを発揮できるとの持論も明かした。井上は「僕の場合は、1日1日、自分が納得できるだけのことをやること。そしてその日1日を振り返ることです。その毎日の積み重ねが悔いなく生きるためには大切だと思いますし、将来の自分を作ると思っています」とキッパリ。その上で「僕自身は瞬間、瞬間に全力を注いで、その日1日1日を濃く過ごす方が、365日たった『1年後の自分』がガラッと変わってくると思うのです」と言い切る。モンスター流の後悔しない人生の生き方を存分に公開している。

◇世界最強モンスター・井上尚弥流「公開しない人生を生きる方法」第3章https://www.workport.co.jp/naoya-inoue/special-interview/interview03_1.html