読者が選ぶ第25回日刊バトル大賞(対象は20年1月1日~12月31日)の20年ボクシング部門は、3階級制覇王者でWBAスーパー・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(27=大橋)が3年連続4度目の最優秀選手に輝いた。ニッカンスポーツコムで実施した投票では、実に80%という得票を獲得し、圧倒的な支持を得た。また年間最高試合(10月31日、ジェーソン・モロニー戦)も受賞し、3年連続での2冠となった。

コロナ禍で昨年4月に予定されていたWBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦は延期になったものの、同10月には待望の「聖地」米ラスベガス進出を果たし、ジェーソン・モロニー(オーストラリア)を7回KO撃破。2団体の王座防衛(WBA4度目、IBF2度目)に成功し「本当にラスベガスという舞台でのメインが評価され、自分も納得する内容での勝ち方でした」と20年の1試合を振り返った。

井上が今年に掲げる大きな目標は、20年に成し遂げられなかった3団体統一戦にほかならない。「もう1つベルトを増やしていきたいな」と日本初の3団体統一王者への目標を掲げている。【藤中栄二】