全集中で44連勝!? RISE横浜大会(28日、横浜アリーナ)に出場する那須川天心(22)が、人気漫画「鬼滅の刃」に出てくる必殺技の実現に意欲を見せた。18日、前日に行われた練習動画を公開。取材に応じた那須川は「使えるかな。やってみたい」とまんざらでもない様子で語った。

想像で話しているわけではなかった。もともとアニメが大好きでよく見るという那須川。これまでも試合でドラゴンボールのかめはめ波ポーズやNARUTOの構えなどを披露してきた。今回やって欲しい技をツイッターで募集したところ2000件以上が集まり、その中で今話題の「鬼滅の刃」を選択。数日前に自身のユーチューブで実際に相手を立たせ、キャラクターである「猗窩座」の技数種類を“実戦”。足で蹴り上げるなど実用性のあるものもあり「使えるかもしれない。スパーリングで試してみようかな」と手応えを感じていた。

デビューから43戦無敗で32KO。昨年から「次元上昇」をテーマに掲げ「比べられないくらい次元の違う戦いをする」と毎試合多彩な技を披露しながら勝利を重ねてきた。次元の違う相手を問われ「現代にはいない。アニメくらい」と語っていたほど。さらに「革命児になりたい。批判も受けるが、やり続ければ納得される」。アニメの技を試合で披露するなど、普通の選手では考え付かない奇想天外な発想だが、そんなビッグマウスも結果が伴っていれば受け入れられる。

公開練習では「キレは増している。体調も良くて楽しみ」と順調。対戦相手となる志朗とは19年9月に対戦し、3R判定で勝利。1年半ぶりの対戦に「僕のスピードに対応してくると思う。ボクシング技術が格段に上がっている」と警戒した。自身の戦い方については「技のキレが増してきた。スピードだけで戦うつもりはない」と含みを持たせた。28日はどんな技で観客を魅了するのか。異次元の領域に達した神童から目が離せない。【松熊洋介】