日本ウエルター級王者小原佳太(34=三迫)が初防衛に成功した。挑戦者となる同級4位坂井祥紀(30=横浜光)と10回を戦い抜き、3-0(96-94X2)の判定勝ちをおさめた。何度か顔面に相手パンチを被弾しながらも、確実にボディー攻撃に徹した。右ボディーストレートを放ち続け、ジャッジ3人の支持を得た。

「正直、坂井選手はボディーを打たれても無視すると聞いていた。無視を続けるなら打ち続けようと。肋骨(ろっこつ)痛めるぐらい打とうと思った」と振り返った小原は「ここ最近でも調子は良かった。坂井選手が強く、拮抗(きっこう)した展開になった。成長していないと思っています」と反省も忘れなかった。

昨年2月に同王座を獲得し、日本2階級制覇を成し遂げた小原は、翌3月に第1子となる長女俊佳ちゃんが誕生。初防衛戦に備え、今回は約1カ月間、家族と離れて調整に専念し、約1年2カ月ぶりのリングに向けて準備を続けてきた。試合会場に駆けつけていた長女の姿を試合中もチェックしていたという小原は「いつもは寝ている時間なのに、起きていてくれた。勝って帰ることができたので良かった。子供も力をくれました」と感謝していた。