「カネロ」の愛称を持つボクシングの人気スター選手のWBAスーパー、WBA世界スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(30=メキシコ)が8日(日本時間9日)、米テキサス州アーリントンのAT&TスタジアムでWBO世界同級王者ビリー・ジョー・サンダース(31=英国)との3団体統一戦を控える。プロモーターの英大手マッチルーム社のエディ・ハーン代表(41)は6日(日本時間7日)、同興行のチケット販売が米ボクシング屋内観客数記録を超えていることを明かした。

同興行では元世界ミニマム級4団体王者でWBO世界ライトフライ級11位高山勝成(37=寝屋川石田)がWBO世界ライトフライ級王者エルウィン・ソト(24=メキシコ)に挑戦するカードも組まれる。これまで1978年9月、ニューオーリンズのスーパードームで開催されたムハマド・アリ-レオン・スピンクスの再戦に6万3352人の観衆を集めた記録が最高。この記録は42年間続いているが、ハーン代表は週末の夜は7万人の観衆に達すると明言した。20年3月の新型コロナウイルス感染拡大後、米国の単一スポーツイベントで最大の観客数になることは間違いないという。

当初は5万人程度の観客数と予想されていたものの、同代表は「今朝、我々は米ボクシング史上最高の屋内観客数記録を公式に破った。これまで関わった中で最大のイベントになる。試合は我々が決して忘れることのできない雰囲気になるでしょう」と得意げに語った。AT&Tスタジアムは立ち見を含め、ボクシング興行仕様で10万人以上の観客を収容可能で、チケット販売の制限もかけていないそうだ。アルバレスは「人々の反応に本当に感謝している。ボクシングはすべてを正常に戻すスポーツだ。そして私は戦いの準備ができている」と屋内観客数記録の樹立予想を歓迎した。

なお米メディアによると、米国の屋外観客数記録は1926年9月、フィラデルフィアで開催されたジャック・デンプシー-ジーン・タニー戦の12万557人が最高だという。