タイトル初挑戦の東洋太平洋バンタム級4位中嶋一輝(27=大橋)が新王者となった。同級12位千葉開(28=横浜光)との同級王座決定戦で拳を交え、12回フルで戦い抜き、3-0(116-112、117-111、119-109)の判定勝利を飾った。10勝(8KO)1分けの無敗で王座を獲得した。

中盤以降から距離を詰めて左フックなどを狙った千葉に対し、中嶋はワンツー、左の強打で主導権を握らせなかった。何度もバッティングが起こり、中嶋は両目下をカット、千葉も左目下が腫れるなど激しい競り合いだった。「思っていた以上に(千葉が)強かった。めちゃ強かった」と敬意を表した上で「ベルトはうれしいですね。ただ倒せなくて悔しいです」と反省も忘れなかった。

プロ初タイトルの東洋太平洋王座は、もちろんボクシング人生の通過点。中嶋は「世界を取るためには、このままでは…。もっと強くなって挑戦したい」と決意を新たにした。同王座は今年1月に新王者となった元WBC世界同級暫定王者で中嶋の同門、井上拓真(25=大橋)が返上していた。