これで対戦成立? SANADA(33)とともにIWGPタッグ王座への挑戦を宣言している内藤哲也(38)が、サイン入りの「調印書」を完成させた。同王者のタイチ、セイバーJr.組らと8人タッグマッチで対戦した2人は、試合に敗れた後、リングに上がり、パンフレットの表紙にサインをもらおうと、頭を下げた。前日15日はタイチからもらっていたため、この日はセイバーJr.に懇願。内藤のお願いは聞いてもらえなかったが、SANADAに頼み、ようやくゲットした。実は表紙の裏には手書きで「調印書」の文字が。さらにひらがなで「すがばやし」と菅林会長の名字が書かれていた。

内藤はできあがった調印書を手にし「これで決定だね。さあ、どこでタイトルマッチをやろうか。好きな会場を選ばせてあげますよ」となぜか上から目線。すでに決定したかのように話を進めた。

今年1月の東京ドーム大会でIWGPヘビー級とインターコンチネンタルの2冠をかけた戦いで飯伏に敗れ、目標を見失った。その後、インターコンチネンタルだけに挑戦したり、SANADA、BUSHIとNEVER6人タッグに挑戦するもベルトには届かず。4月の広島大会で、来年1月東京ドーム大会のメインに向けた「逆転の内藤哲也」のストーリーをスタートさせたが、思い通りには、いっていない。ユニットのリーダーながら、鷹木にIWGP世界ヘビー級のベルトを先に取られ「正直悔しい」ともがき苦しんでいる。今回はタッグに挑戦表明。普段クールなSANADAにまで頭を下げさせるなど、少々荒手な戦法に出た。

もちろん、王者組は認めていない。タイチは「俺らのファンだってことは分かったよ。王者のサイン、貴重だもんな。これで終わりでいいか?」とあしらい、今のところ付き合うつもりもない。菅林会長の名前まで勝手に拝借した内藤の作戦は新日本に届くのか。この日、延期になっていた東京ドーム大会が7月25日に開催が決定。「いつでもどこでもいい」という内藤だが、1月の大会でベルトを失ってから調子を崩してしまっただけに、大舞台での戦いに向けてアピールを続けていきたい。【松熊洋介】