日本プロボクシング協会理事会(JPBA)で、日本ボクシングコミッション(JBC)の浦谷信彰執行理事に辞職要求が出たことを受け、JBCは18日、同氏の処遇について審議中であるとの見解を示した。

昨年大みそかに田中恒成との2度目の防衛戦に臨んだWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔に起こったドーピング問題に端を発し、JBCのガバナンス問題が浮上。現場責任者となる同氏は、永田有平理事長とともにJBC理事会に進退伺を提出している。

一部メディアに井岡のドーピング検査結果などの情報が漏えいしたことを受け、JBCは第三者委員会にガバナンスに関する調査を依頼している。しかし9月24日に開催されたJBC理事会までに同委員会から答申が出ていないため「(浦谷氏らの)処遇については継続審議中」と言うにとどめた。JPBAによる浦谷氏の辞職要求書とは別に、JBC理事会独自で処遇を決定する意向だ。

浦谷氏は15年にJBC本部事務局長に就任した後、統括本部長も兼務し、現在は執行理事を務めている。JPBAは「長らくJBCの責任者として采配してきた中で、1番責任を追及される人物になる」と指摘。JBCに対して浦谷氏の辞職要求書を提出し、月内の回答を求めることを16日の理事会で決定している。