コロナ禍初の米国のリングで、新日本のエースが実力を示した。今年のG1覇者オカダ・カズチカ(34)がセミファイナルのスペシャルシングルマッチで元WWEのスーパースター、バディ・マシューズ(33=元バディ・マーフィー)と対戦。16分23秒の激闘の末、レインメーカーで沈めた。

ビッグマッチが実現した。オカダは11月6日に行われた大阪大会の試合後、WWEクルーザー級王座、RAWタッグ王座を戴冠するなど活躍し、今年10月に新日本に参戦したマシューズへ対戦を表明。「おい、バディ・マシューズ! I‘ll see you in San Jose(サンノゼで会おう)かかってきなさい、コノヤロー!」と挑発し、今回のシングルマッチが決定した。

新日本デビュー戦となった難敵に苦戦を強いられながらも、客席を埋めたアメリカのファンの「オカダ」コールに応えてみせた。マシューズにレインメーカーポーズから掟破りのレインメーカーを狙われる場面もあったが、動じず。最後は、開脚式ツームストンパイルドライバーから本家・レインメーカーをさく裂し、3カウントを奪った。

試合後は、お互いの健闘をたたえあい、がっちりと握手を交わしてから抱擁。ともに海を渡ったIWGPヘビー4代目のベルトを高々と掲げた。

その後、IWGP世界ヘビー級ベルトと同じデザインのベルトを手にしたウィル・オスプレイが登場。オスプレイから「久しぶりだな、ビックブラザー。このリアルIWGP世界ヘビー級のベルトに挑戦させてやろうじゃないか」と挑発を受けたが、1月4日にIWGP世界ヘビー級王者鷹木に挑戦することが決定しているオカダは「挑戦するのはお前の方だ」と拒否。オスプレイはならばと、1月5日に4日の勝者が挑む「真のIWGP世界ヘビー級王座」決定戦をしようと提案。これに、オカダは「オーケイ!」と即答。「東京ドームで雨を降らせてやる」と力を込めた。IWGP世界ヘビー級王座をめぐる争いは、さらに混迷を極めそうだ。