元世界3階級制覇王者で3150ファイトクラブ会長の亀田興毅氏(35)が2日、緊急で対戦相手を募集する意向を明かした。

16日にメルパルクホール大阪で興行を行うが、メインにWBC世界ライトフライ級王者・矢吹正道(29=緑)の弟、WBOアジア・パシフィック・ライト級5位力石政法(27)のノンタイトル8回戦を計画していた。だが、変異株「オミクロン株」の影響で、外国人の新規入国は原則停止となったことから、対戦相手、フィリピンのWBAアジア・スーパーフェザー級王者ロルダン・アルデア(27)も入国できない見通しだ。

興毅会長は興行のピンチに素早く対応。試合まで約2週間だが、力石の対戦相手急募に踏み切った。ノンタイトル8回戦のファイトマネーは30万円程度だが、興毅会長は100万円を提示。「きたもの順です」。いち早く手を挙げてきたボクサーに100万円を提示した上でリングに上げる。

これまでも興行は、コロナ禍に阻まれてきた。興毅会長は「赤字も赤字。もうお金がない」と言いつつ、選手のために興行実施に執念を燃やす。契約体重60キロの8回戦で100万円。名乗り出るボクサーは現れるか。【実藤健一】