ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(32=志成)が31日、東京・大田区総合体育館で同級6位福永亮次(35=角海老宝石)との4度目の防衛戦に臨む。

30日には試合会場で両者そろって前日計量に臨み、井岡はリミットでクリア。挑戦者の福永は100グラム少ない52・0でパスした。計量後のルールミーティングではタトゥーの覆い方が議題にあがった。

昨年大みそかに田中恒成(畑中)との日本人対決を制した後、井岡はパウダーなどで隠したはずのタトゥーが露出した件で日本ボクシングコミッション(JBC)から厳重注意処分を受けていた経緯がある。今回は福永にもタトゥーが入っていることもあり、同日行われたJBCと両陣営によるルールミーティングでもタトゥーの塗布物について話し合われた。

JBCは今回、グローブなどに付着する恐れがあるとして粉末式のファンデーションではなく、スプレー式のコンシーラーを使用して隠すことを要望。試合前にJBCがタトゥーを隠した状況をチェックするという。なおJBCルールでは「入れ墨など観客に不快の念を与える風体の者は試合に出場できない」としている。

また同じく昨年大みそかの田中戦後のドーピング検査で、JBCの管理体制の不備によって井岡に薬物疑惑が浮上する騒動があったが、今回も9月の3度目防衛戦同様に検査機関に提出する方式を取るという。試合後に採尿し、JBCで冷凍保管した上で、検査可能となる22年1月5日に同機関に精密検査を依頼する流れとなっている。