RIZINを主戦場とする元K-1ウエルター級王者久保優太(34)が大みそかRIZIN33大会のユーチューバー格闘家のシバター(36)との一戦に起こった“八百長疑惑”について謝罪した。3日未明、自らの公式ユーチューブチャンネルを更新し「これまで当たり前ですが、100%、120%、相手を倒すつもりで17年間、プロとして活動してきました。今回は情けないですが、シバターさんの陽動作戦に、SNSだったり、直接のお電話だったりで、自分自身が100%の気持ちを作れずにリングに上がってしまったことが原因だと思います」と頭を下げた。

今回の久保-シバター戦前、ユーチューブを通じてシバター側の出場辞退騒動があった。久保は「さまざまな理由があって、言い訳にはなってしまいますが、試合の成立を最優先するために」と、シバター側から何らかの提案があったことを認めた。この動画配信前までには、シバター側から持ちかけたという試合展開の“台本”のメッセージ交換のスクリーンショットがネット上で拡散。1回目は顔を殴らず流し、1回後のインターバルでシバターのユーチューブ仲間のてんちむにラウンドガールとして登場してもらい、2回は両者とも本気で行こうという内容。そのシバターの“オファー”を久保が了承したというやりとりだった。

久保は1度決まっていた大みそかのカードがキャンセルとなった経緯もあったという。「試合当日とかだったり、100%出してしまってもいいのかとか、これでダメ、台本というのはやりませんという風に提案を蹴った時、スポンサー様だったり、既にチケットを買ってくださっている方々、応援してくれている方々、準備してくださった方々に迷惑をかけてしまうのではないかという強迫観念にかられて、さまざまな思い、葛藤が自分の中で正直ありました」と神妙な面持ちで明かした。

メッセージ交換だけでなく、直接電話のやりとりもシバター側からあったという久保は「100%の気持ちだったかと言えばはウソになっちゃうというか、全身全霊をかけて自分の命を削った試合でこれまでたくさん応援してくださっている方々に対し、100%の気持ちを作れなかったという自分自身に悔しさだったり、情けなさだったり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げた。

シバターとの“交渉”に対して「RIZINは関係なく」と強調し、2人だけで決めたこととした。「失望させてしまったファンの方の気持ちを考えると自分自身、再びリングに立つ資格があるのかとか、きちんともう1度しっかり考え直したいと思います。まず八百長とは違った形になりますが、100%の気持ちでリングに上がれたかと言われればそうでなかったので、きちんと反省したり、いろいろ考えている。応援してくださっている方々に謝りたい」とあらためて謝罪しながら頭を下げていた。

一方、シバター側は自らのユーチューブチャンネルでネットで拡散されたような久保とのLINEメッセージ交換はないと否定している。