20年10月に旗揚げした新興団体GLEATからの刺客、CIMA(44)が決死の覚悟でNJC2回戦を突破した。

セミファイナルでテクニシャンの金丸義信(45)と対戦。序盤から、痛めている左腕や膝を執拗(しつよう)に攻撃され、苦悶(くもん)の表情を浮かべた。歩くのもやっとの状態。リングアウト負けかと思わせる場面もあった。それでも、金丸にウイスキーを背中から浴びせられると、スイッチが入った。満身創痍(そうい)の体にむちを入れて、シュバイン(水車落とし)をさく裂。14分46秒、最後はメテオラ(コーナートップからのダイビングダブルニードロップ)で3カウントを奪った。

CIMAは、勝利後もリング上でうずくまって動けず。なんとかリングから降りたが、足を引きずりながら引き上げる男の顔に余裕はなかった。

1日の武道館大会のタッグ試合、2日の1回戦に続き、これで新日本プロレス参戦3連勝。「これが日本が世界に誇るNEW JAPANやな。忘れてた。でもな、新日本50周年、体、人生全てぶつけて、GLEAT、勝負させてくれや」。手負いのCIMAが意地で駆け上がっていく。【勝部晃多】