9日にさいたまスーパーアリーナでプロボクシングWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)との王座統一戦に臨む世界的スター、IBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)がファン熱狂の好ファイトを約束した。ミドル級世界王座で20度の防衛を誇り、1試合10億円以上を稼ぐ元3団体統一同級王者は6日、都内のジムで最終調整。約45分間、ストレッチ、ロープ跳び、シャドーボクシングなどのジムワークを消化。報道陣の質問に書面で応じた。

村田が圧力をかけて攻撃を仕掛けてくると予想されるが、ゴロフキンはリラックスした状態で自信を示した。「現時点でどういう試合展開になるかを予測することはできません。2人とも試合が始まってからの対応は複数パターンを用意してきていると思います。1つだけ約束できるのは、見応えある試合になるということです」。

約1万6000人が集結するさいたまスーパーアリーナで臨む村田との王座統一戦が緊張感あふれる内容になると予告した。

IBF王座の初防衛戦となった20年12月、カミル・シュメルタ戦以来のリングとなる。プロ人生最長のブランクとなるが、不安材料はないようだ。ゴロフキンは「確かに前回の試合からかなり時間がたっています。飲み込まなければいけないことはたくさんあります。ただこれだけ長く時間が空いてしまったのは自分に原因があるわけではありません。それに対戦相手(村田選手)も同じ状況にあること、これは私にも彼にも同じ条件」と気にしていない。

アウェーでのファイトとなるものの、10日間の滞在費4500万円という5つ星ホテルの1フロアを借り切った環境に満足している。ゴロフキンは「すべて満足しています。受け入れ体制は万全。必要なものはすべて整えてもらっています。すべてそろえてもらい、とても快適」と感謝の言葉を述べた。また最近、日本で多い地震についても「来日してすぐに地震がありました。そんなに反応しなかったです。すぐに止まりましたし」と問題ないことを強調した。

来日後、新型コロナウイルス対策を徹底している。ジムワーク以外は本人を含め、陣営も外出を控えているという。ゴロフキンは「これに関して不便を感じることは全くありません。ルールですし自分にとっても一番大事なのは健康なので。ボクシングに支障がないように、誰も健康被害がないようにするのが一番」と紳士的な姿勢を貫いていた。