RIZINバンタム級王者堀口恭司(31=アメリカン・トップチーム)が23日(日本時間24日)、総合格闘技ベラトール・ハワイ大会で幕が開くバンタム級ワールドグランプリ(GP)の初戦に臨む。

優勝者は同級暫定王者のベルトとともに優勝賞金100万ドル(1億2500万円)を手にする今回のトーナメントには、8選手が出場。23日のハワイ大会で初戦、その後に別の大会で準決勝、決勝(ともに日程未定)を行う。同級王者セルジオ・ペティス(28=米国)や、若手の星ジェームス・ギャラガー(25=英国)は不在も、ベラトールのバンタム級はタレントぞろいで、栄冠までの道のりは険しい。

1回戦で対戦するのは、同級2位のパトリック・ミックス(28=米国)。堀口が身長165センチに対し、180センチと対格差は歴然で、手足の長さを生かした極めの強さを武器とする。16年5月にプロデビューを果たすと、19年6月からベラトールに参戦。19年大みそかにさいたまスーパーアリーナで開催されたベラトールとRIZINの対抗戦では、同じく寝技を得意とする元谷友貴(32=フリー)から、1回フロントチョークで鮮やかな一本勝ちを収めている。

プロ通算戦績は、16戦15勝(11一本)1敗。22日(同23日)の前日計量のフェースオフ(にらみ合い)では、カンフーのポーズで挑発する余裕も見せた。打撃はもちろん、寝技も得意なオールラウンダーの堀口も「相手の戦いには付き合うつもりはない」と警戒感を示す難敵だ。

23日に行われる、もう1つのGP1回戦は、前同級王者のフアン・アーチュレッタ(34=米国=34)-同級1位のラフェオン・スタッツ(33=米国)。この一戦は、決勝を前に、同級暫定王者を決める対決でもある。ミックスに唯一の黒星を付けているアーチュレッタは、フィジカルの強さを誇り、16年にKOTC4階級制覇を達成するなど実力、実績ともに抜群。一方のスタッツはレスリングがベースの選手で、打撃も得意なオールラウンダー。現在9連勝中と、勢いに乗っている。

また、堀口とATTの同門で、タイタンFC王者ダニー・サバテーロ(29=米国)が、22日(同23日)に行われたワイルドカードを勝ち抜いて本戦への出場が決定。堀口は「基本的には同じジム同士の戦いは好きではない」としながらも「そうなれば盛り上がると思うので対戦してもいい」と話す。同門対決が実現するとすれば決勝で、その期待は高まっている。

堀口にとっては、再起をかけるトーナメントでもある。昨年12月、王者ペティスにケガで返上したベルトを取り戻すために挑戦も、4回KO負けを喫した。19年11月以来の王座奪還のため、なんとしてでも同GPを制し、ペティス復帰後の統一戦に臨みたい。