IWGPジュニアヘビー級王者石森太二(39)が、同ジュニアタッグ王者田口隆祐(43)との宮城対決を制した。

多賀城市出身の石森は、セミファイナルで岩沼市出身の田口と対戦。仙台市のサンプラザホールで、バラエティーに富んだ試合を展開した。序盤は挑発合戦。過去に自身が参加した楽曲「キープ・オン・ジャーニー」を踊りだした相手につられて、体を動かしそうになった。だが、今はヒールユニット「バレットクラブ」のメンバーだ。「よろしく!」と差し出された手に、打撃で応えると、猛攻を開始した。

木槌での殴打や金具むき出しのコーナーに向かってハンマースルーを見舞うなど、ラフファイトを連発。尻攻撃に惑わされそうになりながらも、最後はジャック式のエビ固めで丸め込んで3カウントを奪った。

予測不能の行動を取る田口は、相性最悪の相手。記者会見では同じAブロックに入ったことに対し「新日本は俺を優勝させる気がないんだな」と、苦笑いを浮かべたほどだ。この日のバックステージでも「毎度、調子狂う。これがセミでよかった。メインだったらマジでしまらねえ」と振り返るなど、手を焼いた様子だった。

それでも、難敵を退けての開幕2連勝。「Bブロックにも面白そうな相手がたくさんいる。そんなやつらとやるために、着実ポイントを重ねていく」。第1関門突破にも、地元宮城で気を引き締めた。