元プロレスラーで参議院議員も務めたアントニオ猪木さん(本名・猪木寛至)が1日午前7時40分、心不全で死去した。79歳だった。

新日本プロレス時代に2年間付け人を務めたこともある初代タイガーマスクの佐山サトル(64)が1日、日刊スポーツの取材に応じ、「ショックですね」と言葉を詰まらせた。

自身もパーキンソン病の疑いなどで闘病中で、最後に面会したのは1~2年前。だが、約1週間前に電話で話す機会があった。「『死にきれないよ』という話をしていました。『4回も死のうとしたのに、危なかったのに、死にきれなかった』というような話をしていました。覚悟を決めていたのか、死にたいと思ったのか、どちらにせよ長生きしてもらいたかったですけどね…」と振り返った。猪木さんは、近年は腰の手術に加えて心臓の難病「全身性アミロイドーシス」も患い、入退院を繰り返していた。

佐山は「今度会うことになっていたけど、かなわなかったんですね」と無念を口にした。猪木さんへの思いについては「私にとっては師匠なので、そういうことは私の心の中にしまっておければと思います」と話すにとどめた。