日本人初のプロボクシング4団体統一を狙うWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が貫禄十分の実戦トレーニングをみせつけた。

12月13日、東京・有明アリーナでWBO世界同級王者ポール・バトラー(34=英国)との4団体王座王座統一戦を控え、24日には横浜市内の所属ジムで東洋太平洋同級王者千葉開(29=横浜光)と6回のスパーリングに臨んだ。

4、5回には通常の右構えからサウスポーにスイッチするシーンもあった攻守で余裕を持ちつつ、的確に強打を打ち込んだ。21日に続き、今週2度目の千葉とのスパーリングとなった井上は「今日のテーマは『触れさせない』。自分があえてもらうパンチや触れさせるパンチはあったとしても、千葉選手が狙いにきたパンチは1発もないと。今日は、そのテーマ通りにできたと思いますよ」と手応えを口にした。

28日でスパーリングは打ち上げる予定で、試合2週間前からは、同門の東洋太平洋フライ級王者桑原拓らと軽めのスパーリングとなるマスボクシングで試合感覚を養う見通し。井上は「あとは体重調整ですね。ちょっとしたこと。もうハードワークというのは、そんなにやらないと思います。あとは体調管理」と口元を引き締めた。

またフィジカル面を任せている元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナー選定のビタミン系のサプリメントも摂取。さらに体調キープの意識を強めるなど、大一番に向けて緊張感も高めつつある。