米プロレスWWEのスター選手で「ザ・マン(超雄)」ことベッキー・リンチが来年4月に控える年間最大の祭典に向けて大きな野望を口にした。

7月のサマースラム大会で肩を痛めて長期離脱。11月のサバイバーシリーズ大会の5対5チーム戦「女子ウォーゲームズ戦」で復帰したばかり。22年を振り返りつつ、来年1月開催のロイヤルランブル大会に向けてインタビューに応じた。主な一問一答は次の通り。

-女子ウォーゲームズ戦前にリング復帰し、チームに勝利をもたらした

「ウォーゲームズ戦のような大きな会場の中で、再び観客の前に出ることができて刺激的だったし、とてもうれしかった。これまでやったことのない試合形式でとても厳しい試合になった。リングが2つで巨大なケージ(に囲われ)、そして(反則OK)何でもあり。正直、まだ肩の調子が良くない。だから私が緊張していたと言うのは少し控えめな表現だったけど、観客の前に登場してそのエネルギーを感じたら、他のすべてを忘れてしまうわ」

-ケージ上から飛び降りたのは怖かったか

「怖かったし、痛みもあった。緊張しながらも『この試合で記憶に残る何かを残したい』と思っていた。復帰したら身を危険にさらさなければならないし、中途半端なことはできない。『ザ・マン』でも、お金を払って見る価値のあるベッキー・リンチでもなくなってしまう。私は試合中に誰かをつぶしてやりたい、ばかヤツらをレッグドロップでテーブル葬にしたいと思っていた。チャンスが訪れた時、技を繰り出す以外にやることはなかったけど、ケージ上でためらう瞬間があったと思う。着地した時はもちろん痛かったが、ダコタ・カイの方がもう少し痛かったかもしれないね」

-「ザ・マン」と呼ばれてから4年が経過。この愛称は何を意味する

「何ごとにも全力で取り組むということよ。それが何であれ、障害が何であれ、肩の骨折であろうが、本を書いたり演技プロジェクトをしたりしながら、外出先で育児をなんとかしていることでもね。今やっていることに全力を注ぐこと。『ザ・マン』であるとは何を意味するか、これは私の中で長年にわたって進化してきたし、今たどり着いた場所でこれ以上ないほどの幸せを感じている」

-WWEが9月、実に30年ぶりの英国スタジアムショー、クラッシュ・アット・ザ・キャッスルを開催したが、アイルランド出身のリンチは欠場した

「ああ思い出させないで…。私にとってあのイベントを見るのも、出場機会を逃して観客がどれほど素晴らしかったかを聞くのもとてもきつかった。将来、もっと出場機会があると信じている。スタジアムショーをどこで開催したいかって? アイルランドのクローク・パークで100%。ためらう必要はないでしょ」

-来年1月末には伝統のロイヤルランブル大会がある

「みんなはいつも勝つことを望んでいる。もし(女子)ロイヤルランブル(30人出場の時差式バトルロイヤル)に参加するのであれば、勝ちたいでしょ。それが計画。ロイヤルランブルで優勝し、レッスルマニアのメインに2回目の出場を果たすことが目標よ」

-リア・リプリーはあなたとのビッグマッチを望んでいます

「リアは、これまでに見た中でも偉大な女性アスリートの1人だと思う。彼女は素晴らしいし、とても若いので可能性に満ちている。私は彼女を見て『WWEの未来であり、WWEは安泰だ』と言ったわ。彼女は将来、有望だけど、私が今のWWEの顔よ。その場所にいることができるのは1人だけ。さらに彼女は私がよく知っている人とつるんでいる。彼女のコーナーには(アイルランド出身)フィン・ベイラーがいるから、そこには興味深い力強さがある。私はフィンのことを20年以上知っているから、いざとなったらどちら側につくかを見るのは興味深いわね」

-リンチはどうクリスマスを過ごすのか

「クリスマスが大好き。クリスマスには陽気で小さなエルフに仮装するの。家はデコレーションされていて、クリスマスの買い物はもう全部終わったし、1人分しか買わなくていいのよ。それは娘のルーのことね。クリスマスがとても楽しみだわ」

-リンチへのプレゼントは何を買うべきか

「クリスマスにプレゼントを求めてないわ。私たちは何も必要ないからクリスマスプレゼントはしないのよ。何か欲しいものがあれば、買うことができて幸運だと思うし、理想の夫(セス・ロリンズ)と赤ちゃんがいて理想の仕事をしている。プレゼントをするのは好きだけど、プレゼントは必要ないのよ」

-23年の目標は立てたか

「いいえ、立てないけど、いつも目標を設定している。いつも年末にメモ帳を用意してたくさんの目標を書くの。私はゴールチェッカーだから目標を紙の上で見たり、チェックできるのが大好き。本当にすごくて、私たちはいつも何かを追いかけているから、目標設定することでたくさんの感謝や視点を得ることができる。座ってどれだけ達成したかを実感するのは素晴らしいことよ」

-世界中のファンにメッセージはあるか

「22年は浮き沈みだらけだった。悪い部分では明らかに長期間のけがで精神的な影響があった。復帰の際は不安でいっぱいだったけど、ファンは両手を広げて迎え入れてくれて、こんなに素晴らしいことは他にないことを思い出させてくれた。彼らを楽しませるために身を危険にさらすことは特権だし、それだけの価値があること。彼らを楽しませることができることに大きな感謝をしているし、23年にもっとたくさんのことをするのが待ちきれない」

(おわり)