格闘技イベント「BreakingDown(ブレイキングダウン=BD)」の“エース”飯田将成(37)が、格闘技の競技転向の難しさを語った。9日にキックボクシング42戦無敗の格闘家、那須川天心が日本ボクシングコミッション(JBC)のB級(6回戦)のプロテストに合格。飯田は自身の経験上、「大変だと思います。競技が違うので」と指摘した。

飯田は2006年に20歳でコパン星野ジムからプロボクシングデビュー。ウエルター級で10位にランクインするも、11年にボクサー資格停止処分を受けた。その後は独学でキックボクシングを練習。約10年のブランクを経て、2022年5月に名古屋のアマチュアキックボクシング大会「BRIDGE」で第2代ヘビー級王座を獲得している。

プロボクシングとキックボクシングの両方を経験した飯田は、「打撃の間合い」や「ガードの崩し方」に苦戦したことを明かした。「ボクシングで使える技がキックになると半分も使えなかった。逆も同じだと思う」と、経験を交えて持論を展開。「キックボクシングで無敗だったからといってボクシングでも無敗ぐらい強いでしょというわけではないと思う」と慎重に話した。

その上で、21年にK-1から転向して1年半で東洋太平洋王座を獲得した武居由樹を例に挙げ、「強くて結果を残している人もいる」と話すなど、那須川への期待も忘れなかった。

飯田は2022年7月、RIZINを主戦場にする人気格闘家の朝倉未来がプロデューサーを務める1分1ラウンドで最強を決める格闘技イベントBDに初出場。端正なルックスと確かな実力で、団体最強のエースとして高い人気を誇っている。