無敗の人気格闘家でプロボクサーに転向した那須川天心(24=帝拳)がボクシングの「聖地」で2週間の集中合宿を敢行する。

4月8日、東京・有明アリーナで日本バンタム級4位与那覇勇気(32=真正)とのスーパーバンタム級6回戦でのプロデビューを控える。25日、米ラスベガスに向けて出発。搭乗前に報道陣の取材に応じ、現地練習について「基本はスパーリング。海外の世界ランカーだったり、強い人がいると聞いている。その人たちとスパーリングします」と実戦練習を積む決意を示した。

既に現地では世界ランカーを含めて5人の練習パートナーが用意されているという。階級は現時点で同じスーパーバンタム級のボクサーとなるため、那須川は「同じ階級ということで楽しみ。試合ではないですが、どこまで自分の実力が通用するとか分からないので、本当に良い自信になって帰国できると思う。いずれやる(対戦する)選手もいると思うので、どこまで通用するのか。それじゃないですか」と気持ちを高揚させた。

昨年11月、3週間ほど米国に滞在し、ロサンゼルスやラスベガスでボクシング合宿をしていたものの、今月9日にプロテストに合格してプロボクサーとなってからは初めての渡米となる。今回、担当する元世界2階級制覇王者の粟生隆寛トレーナー(38)も初めて一緒に渡米するため「合宿は質と量の両方っす。スパーを重点的にやって、粟生さんもついてくれるので補ってもらう感じですね」と歓迎した。

ラスベガスで自らのボクシング技術に磨きをかける那須川は「(那須川が海外で)日本に元気がなくなるかもしれないけれど、少しの間なので待っておいてもらえれば」とファンへのエールも忘れなかった。