来月にそろって世界戦を控えるプロボクシングWBC世界ミニマム級4位重岡優大(25)と、IBF世界同級4位の弟銀次朗(23=ともにワタナベ)が試合をプロモートする元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏(36)直伝のパフォーマンスを断った。

4月16日、東京・代々木競技場第2体育館で、兄優大はWBC同級王者パンヤ・プラダブスリ(32=タイ)に挑戦。弟銀次朗(23=ワタナベ)はIBF同級3位レネ・マーク・クアルト(26=フィリピン)との暫定王座決定戦を控える。25日には都内の所属ジムで亀田氏ととも重岡兄弟が会見に臨んだ。

世界初挑戦となる優大、今年1月に続き、2度目の世界戦となる銀次朗に対し、亀田氏はコンディションや意気込みを確認。さらに「重岡兄弟はボクシング界のファンは知っているが、世間の認知度は低いのでPRしていかないといけない。重岡兄弟もパフォーマンスがいるんやないかな。メディアを通じてみせていくことが大切やと思う」と持論を展開。現役時代に続けてきた亀田流パフォーマンスの必要性を説いた。

さらに関係者からぶ厚い週刊マンガ雑誌を受け取ると、両手でおもむろに真っ二つに割ってみせた。自身の03年プロデビュー戦前の会見以来、実に約20年ぶりとなる「雑誌破り」を報道陣に披露し、重岡兄弟にもうながした。しかし、優大は「小さい頃、見ていましたが、もう俺たちはいいかな…みたいな」とぽつり。銀次朗も「試合が終わったらパフォーマンスはいくらでもしますから」と困惑気味な表情を浮かべた。

直伝のパフォーマンスを断られた亀田氏は「オレだけ浮いとるやないか。オレは先に帰るわ。体調には気を付けて」と苦笑いのまま会見場を退出。世界戦プロモートの関係性は変わらないものの、重岡兄弟はあくまでも「本格派」を貫く姿勢を示していた。