著作権譲渡をめぐる5億円の詐欺罪で起訴された音楽プロデューサー小室哲哉被告(50)の所属事務所イーミュージックが、大麻問題で9月に日本相撲協会を解雇された元幕内露鵬(28)と元十両白露山(26)にマネジメント契約のオファーを出すことが21日までに分かった。同社は格闘技選手のマネジメントを手がける新会社を11月に設立しており、2人の総合格闘技への転向を視野に入れて年内にもオファーを出すという。来年にも元露鵬と元白露山が総合格闘技のリングで暴れ回ることになるかもしれない。

 元露鵬と元白露山にとって、思わぬところからの「助け舟」となるかもしれない。イーミュージックの関係者はこの日、「もともと格闘技界進出は温めていたプラン。露鵬、白露山は単純にリングで見たいと思っていた」と、年内にも2人に対して総合格闘技戦への参戦を視野に入れたオファーを出すと明かした。

 関係者によると同社は先月、格闘技の興行を手掛けている提携関係の会社と新会社「STAGE

 0」を設立した。その新会社は来年中に総合格闘技のイベントを立ち上げる計画を立てているといい、イーミュージックは土俵という戦う場所を失った元露鵬と元白露山の存在に目を付けたという。

 2人は大相撲の実績はあるが、総合格闘技の力量についてはまったくの未知数。それでも関係者はその素材を高く評価しており、「専属の総合格闘技のコーチを付けて育成していきたい。総合格闘技の練習場のコネクションも数カ所あり、環境についてはまったく問題ない」。契約に至れば、2人が本格的な総合格闘技家としてデビューできるという自信を持っている。

 イーミュージックといえば、来年1月21日に初公判が開かれる小室被告の所属事務所。公判で同被告は実刑となる可能性が高いとされているが、「能力のある人物。チャンスを与えたい」(関係者)と同社は「復活」を後押ししたい考え。同被告は総合格闘技団体PRIDEの草創期のころ出資していたこともあるといい、関係者は「もし露鵬、白露山と契約できて、デビューまでこぎつけられれば、小室被告にテーマ曲を依頼したい」と話した。今年、世間を騒がせた3人が「復活」を共通項として意外なところでタッグを組むこともあるかもしれない。