ノアの百田光雄前相談役(60)が12日、東京・後楽園ホールで行われたノア後楽園大会に来場し、ノアを退団していたことを明らかにした。百田は7日、6日の役員会、臨時株主総会で、小橋建太(42)の社長就任を提案し、受け入れられなかったことを理由に辞表を提出。ノア側は10日の役員会で辞表を受理し、その日のうちに早川久夫常務取締役(60)を通じて百田に通達した。

 この日、ノア選手たちへの退団あいさつに同ホールを訪れた百田は「10日に小橋から電話で『辞表は相談役の辞表で、選手としての辞表ではないですよね』と慰留されたが、1度決めた気持ちは変わらなかった」と明かす一方で、他の元役員らへの不満を約50分にわたってぶちまけた。選手としては現役を続ける意向で「ラッシャー(木村)さんの61歳10カ月を破りたい」と話した。現時点で追従する選手はいないもよう。

 百田退団を受け、秋山は「(新体制を)うまい形で支えてほしかった。残念」。小橋は「それについては田上社長に聞いてほしい」。田上は「不満があるからやめていくんです」とだけ話した。丸藤は「選手にもショックはあると思うけど、前に進むしかない。百田さんには酒席で、最後の試合の相手になってくれと言われている。僕も光栄。ガッチリやりたいと思う」と引退試合の相手も辞さない構えだ。【塩谷正人】