新井田が1億円低酸素室で肉体改造※画像クリックで拡大表示

 WBA世界ミニマム級王者新井田豊(29=横浜光)が「サイボーグ化」した肉体で、日本ジム所属選手としては史上4人目となる7度目の防衛を目指す。25日、同級13位ホセ・ルイス・バレラ(29=ベネズエラ)との7度目の防衛戦(3月1日、東京・後楽園ホール)が発表された。昨年12月から標高3000メートルの酸素濃度に設定した低酸素室での練習を開始。心肺能力は高まり、疲労回復の効果も確認。ボクサーとしては異色のトレーニングで大記録をつかむ。

 絶対的な自信を漂わせていた。次戦の相手バレラはランクこそ低いが、00年シドニー五輪代表でアマチュア戦績260勝を誇る。油断ならない相手でも、新井田は「得意のタイプでやりやすい試合になる。KOか明確な判定を目指す」と言い切った。

 頼もしい味方ができていた。昨年10月、横浜光ジムの合宿所のある千葉・君津の鹿野山に約1億円をかけた低酸素室が完成した。トレーニングルームとリラックスルームの酸素濃度を、約3000メートルの高地と同じ14・5%に設定。同12月、初めて低酸素室に入ると、約1週間、トイレと風呂以外の1日約23時間を過ごして効果を確認した。

 (1)疲労回復

 練習でへとへとになってもすぐに回復。(2)持久力アップ

 ロードワーク、長いスパーリングでも、息が上がらない。(3)体質改善

 20代前半のように、疲れが体に残らない。「練習の負荷以上の効果もある。年齢に合った練習法です」と手応えをつかんだ。

 低酸素室を出てから1週間後に効果は出るため、試合2週間前の来月中旬にも再び低酸素室にこもる。水泳、マラソン選手らが飛躍的な持久力のアップを証明しているとはいえ、ボクサーとしては異例のトレーニング。日本ジム所属選手としては史上4人目となる7度目の防衛に向けた新たな挑戦だ。

 次戦をクリアすれば、同級1位で、デビューから16連続KOを記録した怪物ゴンザレス(ニカラグア)との指名試合が待ち受ける。「苦手なタイプではないし、本気を出せば大丈夫」。王座に返り咲いてから4年目。低酸素室という新たな武器を得た今年も防衛ロードを突き進む。【田口潤】[2008年1月26日8時24分

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