日本相撲協会から師匠の辞任を勧告されていた春日山親方(39=元前頭浜錦)が回答期限の19日、東京・両国国技館を訪れて、勧告を受諾し、師匠を辞任した。

 部屋の力士らは一時的に、同じ伊勢ケ浜一門で春日山親方の現役時代の師匠でもある追手風部屋の「預かり」となる。九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)から「春日山部屋」が消滅することになった。

 受諾後、取材に応じた春日山親方は「23人の弟子に大変申し訳ないことになってしまった。短期間でたくさんの署名をいただいてありがたくうれしかったが、ご尽力に背くことになってしまい、大変申し訳なく思っています」と話した。

 部屋の弟子の中には、追手風部屋の預かりに同意している力士もいるが、引退を考えている力士も複数名いるという。「それぞれ、一生懸命頑張ってやっていたが、本当に申し訳ない」と謝った。追手風親方とはこれから話をするという。

 日本相撲協会は、春日山親方が引き渡しを巡って先代親方と係争中の年寄名跡証書を現時点で所有していないことや、9月の秋場所中に部屋を訪れていないとの調査結果を受けて、12日の臨時理事会で「不適格だ」として辞任勧告を決めていた。ただ、秋場所中の件に関して春日山親方側の代理人は「若干、誤解がある」と話した。