7戦全勝同士による三段目の優勝決定戦は、小結経験者の常幸龍(28=木瀬)が、朝日龍(朝日山)を上手出し投げで貫禄勝ちし、陥落から復活を告げる優勝を遂げた。

 幕内在位15場所で金星も1個獲得と実績は十分だが、6月に右膝を手術し、7月の名古屋、9月の秋と2場所連続全休し、番付を十両から三段目まで落とした。「家族がいますからね。何が何でも優勝して、優勝賞金(30万円)で家族を守らなきゃ」と月給100万円以上の関取から、無給の幕下以下に陥落した悲哀を感じつつ、はい上がろうとしている。「幕内に戻って、勝ち越した時が本当の復帰です」と話した。