大相撲の春巡業は22日、東京都八王子市で行われ、前頭宇良(24=木瀬)が横綱白鵬に初めて胸を借りた。幕内力士によるぶつかり稽古で、白鵬に指名されて土俵に上がった。精いっぱい押したが、何度も転がされて体は土だらけ。時間にして約5分だったが、表情はゆがみっぱなしだった。

 支度部屋に戻ると白鵬の元へお礼を言いに行き「ありがたいです。手を抜くのは絶対にアカン。精いっぱい力を出しました」と感謝。大横綱と同じ土俵に立ち「オーラだけでスタミナが削られました。終わった後は歩くので精いっぱいでした」と心も体もへとへとだった。白鵬は「もう少し強く当たれれば彼のやりたいことを磨けると思う」と業師の進化を期待していた。