宮城野部屋の滋賀・長浜合宿が15日、長浜市の滋賀近交運輸倉庫でスタートした。

 夏場所で38度目の優勝を全勝で飾った横綱白鵬(32)は、歴代最多通算勝利1047勝更新の期待のかかる名古屋場所(7月9日初日、愛知県体育館)に向けて本格的に始動した。

 ファン約300人が見守る中、柔軟運動、四股などでじっくり体を温めた後、十両山口を相手に三番稽古を14番、立ち合いの確認、スクワットなど約2時間、汗を流した。

 名古屋場所前の長浜合宿は4年連続4度目で、すっかり恒例化した。「長浜にはいい思い出がたくさんある。顔を覚えたお客さんもいるしね」。今回は18日までで、ちびっ子相撲、振る舞いちゃんこ鍋などがある最終日には毎年約1500人が詰めかける。「お客さんの数が巡業より多いからね」とうれしそうだ。

 通算勝利数は現在1036勝。魁皇の持つ記録には最速11日目に到達する。また、2場所連続Vとなれば、前人未到の優勝40回に王手もかかる。「ここで体を作って、名古屋に入る。その流れができている。親子連れ、お孫さんを連れてくる人。そんな人たちからパワーをたくさんもらいますよ」。稽古後、初夏の日差しを浴びて、上機嫌の笑顔を見せた。