左上腕付近の負傷で夏場所を途中休場した大相撲の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が6日、名古屋場所(9日初日、愛知県体育館)の出場を明言した。名古屋市のCBCホールで行われたテレビ番組収録を兼ねた前夜祭後に、自らの口で語った。その前夜祭では白鵬ら8人の力士で「質」を見極めるクイズに挑み、平幕正代と2人だけ、最高位の横綱を獲得した。土俵外でも“一流”を証明した。

 決意を語る表情は、どこかうれしそうだった。直前の前夜祭で「違いが分かる横綱」の称号を得た。稀勢の里は自らの状態も見極めて「昨日バシッとはまった。体はずっと良くて、あとはバランスが問題だったが、非常にいいバランスだった」と出場を明言した。

 「左大胸筋損傷、左上腕二頭筋損傷」で途中休場した夏場所から1カ月半。元々、出る気持ちで名古屋入りし、稽古を積み重ねてきた。ただ、二所ノ関一門の連合稽古で精彩を欠いた。